レクチンを介した選択的な細胞接着が得られます。
- 材料・方法
- α-1,6-galactoseで修飾されたG-Coatディッシュを使用。
- 大豆レクチン:Soybean agglutinin (SAB)は糖結合部を持つ4つのサブユニットで
- IIII構成される分子量120KDaの糖たんぱく質で、N-acetylgalactosamineとgalactoseに
- IIII優先的に結合する。
- 産後の臍帯血由来の造血幹細胞以外は、健常な成人末梢血由来である。
- 各血球は、ベクトン・ディッキンソン社のモノクローナル抗体とフローサイトメーターで
- IIII分類された。
- 結果
- 300 μg/mLのSBAで処理されたディッシュに対する末梢血の成熟細胞の接着性は、
- IIII赤血球、顆粒球>リンパ球>NK細胞の順となった。
- SBAの濃度を100 μg/mL以下にすると白血球が非接着細胞として赤血球から分離され
- IIIIた。
- 未熟な造血幹細胞は、処理濃度を800 μg/mLにしても21%という低い接着率であった。
- Transfusion 48(3):561 (2008)
NK細胞の濃縮(ネガティブセレクション)
- 材料・方法
- 1.077g/mLの比重遠心分離法で成人末梢血から単核球分画を濃縮。
- ガラクトースとグルコースで修飾されたG-コートディッシュ(Φ:35 mm)にガラクトース
- IIII特異的なECLレクチン(10 ng/mL) を添加し、室温で60分間処理する。
- このレクチン固定化ディッシュに、0.2%牛血漿アルブミンを添加したダルベッコPBS (-)に
- IIII懸濁させた濃縮単核球を2 x 10個播種する。
- 細胞懸濁液を入れたディッシュを37℃、30分インキュベートする。
- 上清に浮遊している非接着細胞を回収し、フローサイトメトリーでNK細胞とTリンパ球の
- IIII接着率を算出する。
- 結果
- ガラクトースの修飾密度を下げることによってNK細胞の損失が低減した。
- バッファーの組成やインキュベーション条件を改良することによって濃縮効率を向上させる
- IIII可能性がある。