血中循環腫瘍細胞 (Circulating Tumor Cell: CTC)の検出
- CTCは、原発腫瘍組織または転移腫瘍組織から遊離し、血中へ浸潤した細胞と定義されていIIIIます。固形がん患者の末梢血中に微小量存在しているCTCには、他部位への転移能を有して
- IIIIいる細胞が含まれていると考えられています。
- CTCのモニタリングは早期治療効果の判定や予後予測因子として有用性が認められて
- IIIIいます。
- CTCに発現しているバイオマーカーや、遺伝子の変異、増幅、融合などを調べることに
- IIIIより、CTCのキャラクタリゼーションが可能になってきています。今後、CTCの検出とタイ
- IIIIピングにより、患者ごとに最適な治療を選択する医療が期待されています。
- CTCのモニタリングにはMACS法が用いられていますが、レクチン法でCTC検出ができればIIIIFISHやPCRによる癌の状態確認がよりシンプルになります。
- 転移性の癌細胞はSBAやHPAなどのガラクトース・ガラクトサミン特異的レクチンとの結合
- IIII性が高くなるという報告があります。
- Tumor Cell Surface β1-4-Linked Galactose Binds to Lectin(s) on Microvascular Endothelial Cells and Contributes to Organ Colonization. The Journal of Cell Biology, Volume 111, August 1990 773-781
- Soybean agglutinin binding as a useful prognostic indicator in stomach cancer. Surgery Today 1997, Volume 27(4), 293-297
- Involvement of Soybean Agglutinin Binding Cells in the Lymphatic Metastasis of the R3230AC Rat Mammary Adenocarcinoma. Cancer Research 48, 1451-1455, March 15, 1988
- Binding of the lectin from the Roman snail, Helix pomatia agglutinin (HPA), to breast cancer cells is linked with a poor prognosis. J Histochem Cytochem. 1995 Mar;43(3):275-81.
- HPA selectively binds to α-N-acetylgalactosamine residues and type A erythrocytes. Histol Histopathol. 2000 Jan;15(1):143-58.
レクチン法はCTC検出に応用できる可能性が高いと考えられます。
遺伝子・染色体検査の広がり
- レクチン法は、全ゲノムを持つ希少な細胞を精密に分離・濃縮する方法です。近年、進歩が著しい染色体・遺伝子検査法とのマッチングを確かめることによって、検査の範囲が広がると考えられます。